<目標提示と達成に対する心がけ>







何も欲しいとは思わなかった。むしろ全ていらなかった。どうせ欲しても手に入らないのだったら願うだけむだじゃないか。

そう思っていたんだ。

でもここに来て、絶対にできないと思った親友ができて、頭を撲つ手じゃなくてなでてくれる暖かい、大きな手があって、今まで欲しいと思って願って与えられなかった手に入らなかったものがどんどん手のひらに収まってきて、僕も何かを欲しいと思ってもいいんじゃないか、願いは叶えられるんじゃないか、そう思ったんだ。


そう思って、改めて周りを見回した。

マグルの世界と違ってここでは僕に嫌悪の目を向ける人は圧倒的に少ない。それでもぼくは何人かの人達に嫌われている。別にそれはかまわない。僕も彼らをキライだし好きになる要素もないしね。


ここで僕を嫌う人の筆頭は、あの陰険な蛇寮の寮監だ。


僕も彼がキライだ。ホグワーツの先生は大体がいい先生だが彼だけはお世辞にもいい先生とはいえない。

ああ、そうか、どうして僕が彼を嫌いなのかわかった気がした。絶対に僕に好意的にはなってくれないからだ。

その感覚はダーズリーの家に居た頃を思い出させる。


欲しいものはなんですか?


ダーズリーの物置で小さく縮こまって今日はものを食べることができるのだろうかと怯えていたあの頃の僕ではない。絶対に手に入らないと思っていたものが手に入るなら、今回も手に入るのではないかな?

欲しいものを決めた。今度は願うだけではない、「欲しい」ではなく「手に入れる」だ。


僕を一番嫌っている人、僕が一番嫌いな人、セブルス・スネイプを手に入れて見せよう。

*てなわけでハリスネです。(スネが登場してませんが)

  ここからハリーのスネに対する怒涛のアタックが繰り広げられる予定です。